【その6】ンモオと鳴く牛猫、コモイ。

この写真を見てください♪

今のコモイ君からは想像もできないくらい、可愛かったですねえ。

2015年の春、ドリプレガーデンにしては珍しく、山から迷い込んで来たのではなく、ララちゃんと一緒にもらわれてきたのです。

上がコモイ君、下がララちゃんですね。

君津の山の方に住んでいるおばあさんの家から、子猫が生まれたのだけど飼えないのでもらってください、ということで、このガーデンにやってきました。

ちょうどその頃は猫の人口密度(?)がそれほど高くなくて、まだ少しばかり余裕があったのですね。

でも、今となっては、毎年、バラの季節になると、森の中からやってくる猫が増えて困っています(T−T)

なんで、コモイ君、なのですか、という質問をよく聞きます。

その昔、モイちゃんという、僕たち夫婦にとって、メイちゃんと同じくらい大切な猫がいたのです。

そのモイちゃんにそっくりだったので、ついコモイ君、と名づけてしまいました。

こちらが、在りし日のモイちゃん。(モイちゃんの話もいつかしなくてはと思っています)

コモイちゃんといえば、思い出すのが、僕の「号泣事件」です(T-T)

まだコモイちゃんがこの房総半島の山の中に来たばかりの、3ヶ月もたっていない本当に子猫の頃でした。

本当ならまだ家の中で、ここの暮らしにならさなくてはいけないのに、ララちゃんと一緒にガーデンに連れて行ったのです。

子猫だからうれしくてあっちこっち走り回って、夕方になっても帰ってきません。

そのうち雨が降り出しました。心の中でちょっとまずいなあと思い、ララちゃーん、コモちゃ~んと、呼びかけたら、ララちゃんはすぐに戻ってきましたが、

コモちゃんが戻ってきません。

必死になって探しまわったのですが、いったいどこに行ったのか、返事はありません。

そのうち、雨が本格的に降り出してきて、ザーザーぶりになりました。雨の中、必死に探したのですが、結局見つかりませんでした。

その夜は、心配で眠れず、しかも雨音はどんどん強くなるばかり。

しかも、次の日も、大雨で、この地域には災害警報がでるほどになりました。

馬小屋(事務所)の裏の水はけ用のわだちが人も通れないくらいの大水でごおーとばかりの急流になっていました。

僕はもう心配で心配でたまらなくなって、夜中の大雨の中、コモちゃんをさがしたのですが、このすごい急流を見て、きっと流れされてしまったに違いないと確信しました。

3日目、流れの先の崖の下を100mくらい命綱をつけて降りて、もしかしたら亡骸があるかもしれないと探し続けました。でも、見つかりません。

4日目、消沈してた僕は、気持ちを切り替えるためにもガーデン作業をやろうと、朝、5時頃、馬小屋を出て納屋に向かって歩きながら、もしかしてという一縷の望みで、コモちゃ~んと大声で叫びました。

そうしたら、遠くからニャーというかすかな声が聞こえたのです。その声がだんだん大きくなって、朝の光に照らされながら、コモちゃんが走ってきたのです。

僕は我を忘れて、コモちゃんを抱きしめると、まだベッドで寝ていたせつさんのところに行って、大声で泣いていました。

ふう、思い出しました。そんなこともありましたねえ。

その後、すっかり元気になったコモイ君は、「趣味の園芸」の撮影でやって来た、園芸王子の三上さんに抱っこされて上機嫌。

今ではすっかり大人になったコモイ君。

子猫の頃はそうでもなかったのに、牛のようにンモウと鳴くの声が、お客さまにも大人気。

特にカフェスタッフのきょうこさんの溺愛ぶりが突出しています。

特別なご飯を用意してきて、特別な部屋で食べさせたり、特別な首輪を付けてあげたり、

ほんとうによかったね、コモイ君は。

 

次回は「靴下を履いた女の子、ララちゃん」です。

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